こんにちは。よろずです。
昨日は朗報という事で、eMAXIS Slim S&P500の信託報酬値下げについてお伝え致しました。新たなる悩みとして米国ETFの優位性とは何か?にぶつかってしまった為、確認していきたいと思います。
数年前までは国内投信の信託報酬が高い故に、米国ETFの経費率の低さによりトータルリターンでは米国ETFの方が勝ると言った論調のBlogが沢山検索にかかります。昨今の国内投信の発達により2〜3年前の解釈は通用しない状態となってしまいました。
↓昨日の記事
【やっとか…安心】eMAXIS Slim 信託報酬引き下げ!│よろずや係長のインデックス投資体験
「SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド」の登場後、いつeMAXIS Slimが追従するのかと心待ちにしていましたが、三菱UFJ国際投信からプレスリリースがようやく発表されました!
ETFと投信の配当課税率の違い
国内インデックスファンド
ファンドオフファンズ以外(eMAXIS Slimなど)
先進国株式や新興国株式インデックスファンドにおいて分配される配当金は各投資先(現地)で課税されたものとなります。
分配金を出さないファンドの場合、売却するまで国内課税は先送りされる事となり、売却時の譲渡益に対して20.315%が課税されます
つまり国内ファンドは現地課税+国内課税の2重課税です
ファンドオフファンズ方式(楽天VTI、SBIバンガードなど)
国内投信を経由した投資先のETFが米国のみに投資する場合は、配当金に対して米国課税10%のみ適用され、残りが配当再投資されます。その後、売却時の譲渡益に対して20.315%が課税されます。この場合はeMAXISと同様になります。
投資先のETFが米国以外にも及ぶ場合(楽天VTなど)の場合は、各投資先(現地)で課税され、米国課税も控除された配当金が再投資されます。その後、売却時の譲渡益に対して20.315%が課税されます。この場合は米国課税分が不利に感じますね。
上記どちらも各国および米国課税を取り戻す事は出来ません。
米国ETF
米国ETFで米国外も投資する場合(VTなど)
国内投信同様に分配される配当金は各投資先(現地)で課税されたものとなります。この配当金に米国内で10%、国内で20.315%課税されます
つまり米国ETF(VTなど)は現地課税+米国課税+国内課税の3重課税です
米国ETFで米国内のみ(VTI、VOOなど)
この場合は現地課税が米国課税とイコールになりますので2重課税ですみます
米国ETFの場合は米国課税10%分を確定申告により一部取り返せます。ただし、国内投信のように分配の度に国内分20.315%が課税されるため、繰り延べ効果は期待出来ません。
配当課税差まとめ
計算は面倒ですが、感覚的には以下のようになるでしょう。今後時間がある際にじっくり計算して記事更新したいと思います。
1.同一の信託報酬の場合、楽天VTなどのFOF方式は、直接投資するeMAXISシリーズに米国課税10%分、劣後する。
2.楽天VTIやSBIバンガードS&P500など投資先が米国の場合はeMAXISシリーズとのパフォーマンス差はない。単純に信託報酬差のみ。
3.本家VTと楽天VTの差は最早ない。外国税額控除を行わないのであればむしろ国内インデックファンドの方が有利
VOOとeMAXIS Slim S&P500
上記の内容から考えると、外国税控除を行わないのであれば、eMAXISの方が効率的という事になります。そんな気はしましたが…。
米国ETFのメリットは?
- 定期的に配当金が入ってくる
⇨都度課税されてしまうが、確実に利確している安心感がある - ドル建てで資産を保有出来る
⇨世界の基軸通貨に資産分散している安心感 - 米国個別株や、国内にないETF群にアクセス可能
⇨名だたる企業の個別株、スマートベータなど - 純資産総額が国内インデックスファンドの比ではない
⇨VTIの資産額は8270億ドルです!
定性的なメリットばかりですね。よろずは3つ目のメリットに惹かれています。パフォーマンスだけ追い求めるならeMAXIS Slim S&P500が最適解ではないでしょうか?ですがVOOやSPYDを買い付ける事により配当金としてドル収入があるという点に今は魅力を感じています。今後衰退する日本に住んでいる以上、保有資産が日本円のみという事にリスクを感じていますので。
つまり米国ETFによほどの想いがなければ国内インデックス投信だけで十分という結論になります。悩みますが正直インデックス投資は非常に退屈な投資手法です。その中で趣味として遊び心を持って米国ETFを当面は選択しようと思います。やはり配当金はもらって嬉しいなと思いますし、投資継続するモチベーションにもなります。
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