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トヨタ自動車 章男社長2020年頭あいさつを見たか?|コネクティッドシティへの想い

こんにちは。よろず(@indexperience)です。

このblogは米国株を中心としていますが、トヨタ自動車の章男社長の年頭あいさつには様々な示唆が含まれています。以下のyoutubeより確認できますよ!

私の私見がかなり入りますが、日本を支えるトヨタ自動車の社長が何を語るのか?その想いについて考えて行きたいと思います。





トヨタは自動車会社からモビリティ会社へ

CASE革命によって、クルマの概念そのものが変わるとともに人々の暮らしを支えるあらゆるモノ、サービスが情報でつながっていく時代に入ってまいります。つまり、私たちのビジネスを考える上でも、クルマ単体ではなく、クルマを含めた町全体・社会全体という大きな視野で考えること、すなわち、「コネクティッド・シティ」という発想が必要となってくると思います。

令和の時代においては、モビリティカンパニーへの変革を遂げるそうです。これについては前々から聞こえて来ていたことでもあります。しかし具体像というかビジョンが見えにくかったのが昨年までの印象です。

 

今回の年頭あいさつの少し前にラスベガスで行われたCESで「Woven City」構想を発表しています。これでやっとトヨタ自動車の考えるモビリティカンパニーが視えるようになって来たんですね。

 

動画を見れば分かりますが「Woven」とはweave[織る]の過去分詞形ですね!直訳すると「編まれた街」となります。これはトヨタ自動車が、自働織機から創業し自動車会社へ変革した事を背景に、織物から着想を得たコネクティッドシティ構想を通じてモビリティカンパニーへ変革する章男社長の意思を汲み取っています。

 

ソフト的な意味合いではトヨタ自動車が持つ要素技術郡が織り込まれます。自動車製造技術やトヨタホームの持つ従来技術。関連会社のTRI-ADなどのソフトウェア技術。それらをトヨタのDNAであるTPS(トヨタ生産方式)でつなぎ合わせる事になります。

 

ハード的には3種類の道路で、歩行者専用・歩行者とパーソナルモビリティ・車両となります。それが京都の街並みのように碁盤目状に構成されています。解説されないと分かりにくい「Woven City」の意味合いですが、非常に考えられており素晴らしいです。

 

Woven Cityは閉鎖工場の跡地|そこには仲間の涙がある

日本メーカー全体で1000万台の生産台数はこの東日本大震災を機に徐々に減り、1000万台あったものが800万台となりました。その中でトヨタはどうするのか。トヨタは「石にかじりついてでも日本のモノづくりを守りたい。そのためには、国内生産300万台を維持しなければならない」

中略

しかし、日本市場の縮小は続き、今度また東富士の工場を閉鎖するという決断を下すことになってきたわけです

トヨタ自動車東日本(旧:関東自動車工業)の東富士工場と言えば、センチュリーを生産しているラインとして有名です。ハンドメイドな生産過程も多く、量産性を追求するトヨタにおいて匠が集まる工場という印象が強いですね。

 

そのような歴史ある工場を閉鎖する事に至ったわけです。

 

質問者:東北に行って、またクルマをつくっていきたいという気持ちもあるが、いろいろと事情があって、本当は行きたいけれども、家族のことを考えると一緒には行けない。辞めざるを得ないという人は中にはいると思います。そういう人のことを考えると、喜んで東北には行けないという気持ちが正直あります。今後、トヨタとしてこの東富士をどうしようと考えておられますか。

動画の中でも、このシーンは涙抜きには見る事が出来ませんでした。同じ製造業も端くれにいる私としても他人事には思えなかったからです。

 

動画では深掘りされていませんが、関東自動車工業は2000年に横須賀にあった工場を閉鎖し東富士工場へ集約しています。また本社機能も同様に2006年に横須賀から東富士へ移転しています。

 

古くから会社に貢献して来た社員は既に一度、横須賀→東富士へ生活の拠点を移す事を経験しているのですね。もちろん住居の引き払いや家族にも大きな負担が伴うものです。また生活の拠点を移動するのか?それも東北宮城へ?ショックは大きかっただろうと思います。

 

事実、多くの社員が既に去っているようです。幸い静岡県には多くの製造業が存在しています。矢作やコイト、東海理科、ヤマハなど名だたる企業が多いですね。知人も何名か転職していました。

 

工場を閉鎖するという会社の事情を受入れながらも、一緒に行くことができない仲間の気持ちを精一杯、伝えてくれたんだと思いました。東富士工場の閉鎖を未来につなげるために、この場所に「コネクティッド・シティ」をつくりたい。

その時点では、影も形もない「コネクティッド・シティ」という構想を私が口にしたのは、それを最初に伝えなきゃいけない人たちは、今一番苦しみを味わっている彼ら彼女らだと思ったからです。

このように、せめて跡地を有効活用するように「woven city」構想が始まっているのですね。転んでもただでは起きないとの経営者の意地が見えますが、さすがトヨタ。ホントに街作っちゃうのか。というのが感想ですね。

 

 

章男社長がトヨタ社員へ期待する想い

トヨタ社員向けの年頭挨拶なので、動画の後半はトヨタ社員へ向けられたメッセージとなってます。動画や言葉は長いですが内容はシンプルで、会社がモビリティカンパニーへ変革しようとしているように、社員にも変革を促しています。

 

トヨタはTPSの一角に位置付けされる「トヨタ流問題解決:8ステップ手法」が有名ですね。それに当てはめて考えれば簡単です。

 

背景は自動車会社からモビリティカンパニーへの変革。フューチャープル型の問題解決として「Woven City」というVISIONを示した。そこから想像される会社の将来像に対し、自らがどのように貢献するのか目標設定し、現状とのギャップを認識して欲しい。そして変わって欲しい。

 

という所でしょうか。年頭あいさつとして社員に行動を促すには十分だと思いました。

 

まとめ

章男社長は雇用を守るため、会社を守るために自動車会社からモビリティカンパニーへの変革を掲げています。白い巨塔にも揶揄されるトヨタの技術者たちの変革に期待していることがよく分かりました。

何より素晴らしいと思うのは、Tramp大統領に代表されるようにSNSを通じて、組織の末端のみならず、我々にまでその想いが伝わってくる所ですね

自動車会社に対しては過去日産も記事にしています

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こんにちは。よろずです。 日産の決算は米国株ブログ界隈でも触れられているブロガーさんが多いですね。個別銘柄分析なんてやっ…

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